着脱式ふくらはぎ

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【昆虫食レビュー・前編】はじめての虫(チュウ)

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昆虫食の販売や通販を行っている「昆虫食のTAKEO」さん

takeo.tokyo

にて、いくつか昆虫食を購入したので、レビューを行っていきたいと思います。昆虫食そのままの味などに加え、料理に追加するなどのアレンジも随時紹介していきます。

 

 

 

 

 

初めての昆虫食セットについて

初心者でもとっつきやすいようなセットが販売されていたのでまずはこちらの紹介から。

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パスタスナックの「HARD BUG」、タガメエキスを使用した「タガメサイダー」、麺や白米にふりかけとして使用できる「昆虫ふりかけ」、福島のソースカツ丼をイメージしたソース味がついている「二本松こおろぎ」の計4種類がセットになっています。(写真に写っている昆虫あられは単品で購入したものです。)

HARD BUGと昆虫ふりかけについては、どちらも種類ある味のうちのどれかひとつがおまかせで届きます。届くまで何が来るのかは分からないのですが、今回は「濃厚こおろぎ」と「かいこのさなぎ」が届きました。

【初めての昆虫食セット:HARD BUG 濃厚コオロギ】

おつまみでよくあるようなパスタスナックです。結構かためで食べ応えがあり、塩が程よくきいていて素朴でシンプルな味わいです。

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コオロギシーズニングは特徴的な味というよりも香ばしさがメインかなという感じでした。イメージとして近かったのはプリッツチキンラーメンの香ばしさでしょうか。

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注意書きにも書いてありますが、昆虫は海老・蟹などの甲殻類と成分が近いようで、どことなくかっぱえびせんのような香りでもありました。特にクセが強い訳でもなく、スナック菓子としてはうま味が強いながらもシンプルな味わいでかなり美味しいです。

 

こちらは「濃厚コオロギ」でしたが、TAKEOさんでは他にも「オニオンガーリック」や「ゆず七味」などの味が販売されているので、「興味があるけどコオロギ味には抵抗感が…」という方はそちらから試してみるのもアリだと思います。

 

 

【初めての昆虫食セット:タガメサイダー】

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飲んでみて最初に感じるのは青りんごや梨、柑橘類のような爽やかな香りです。サイトによると、

タガメカメムシの仲間なので、カメムシ同様に強い匂いを発します。カメムシは自分の身を守るためや仲間同士のコミュニケーション手段(フェロモン)として、匂い物質を利用しています。

タイワンタガメのオスは、メスに比べると特にフルーティな香りが強く、人気の高い食材です。タガメサイダーは、香りの強いオスのタイワンタガメを厳選して使用しています。」

takeo.tokyo

 

とのことです。カメムシと同じと言われるとあの強烈な匂いの心配がありますが、先ほど書いたような爽やかな香りと若干のハーブのような後味でクセもなく、非常に飲みやすいサイダーです。糖類も入っているため味は甘く、何も知らずに飲んだら青りんごサイダーと勘違いするのでは?と思うほど美味しかったです。爽やかな香りによる爽快感が増すため、キンキンに冷やしてから飲むのがおススメです!

 

【初めての昆虫食セット:昆虫ふりかけ カイコのさなぎ】

こちらは、「日常で気軽に昆虫食を楽しめるように」というコンセプトで作られたふりかけシリーズだそうです。どの種類が届くかはおまかせでしたが、焼きそば用のカイコのさなぎふりかけが届きました。他にもラーメン用のコオロギや、白米用のコオロギ&カイコのさなぎミックスなどがあるようです。

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ふりかけの内容はかいこはもちろん、ごま、のりやあられなど、ふりかけでよく見る材料がそろっています。ふりかけのみで食べてみると、様々な種類の香ばしさが鼻を抜けます。驚くのは、ごまやあおさの香ばしさはあくまでサポートに徹しているということ。味わいのメインにいるのはかいこのさなぎです。

かいこのさなぎはサクサクとした食感で、海老っぽい香りの他にもどことなく鰹節っぽさもあります。さなぎのみを食べてみて分かるのが、かなりこれだけでもふりかけっぽいというか、これだけで全体の香ばしさが完成形に近いということです。様々な香ばしさの中で唐辛子のスパイシーさがあとを引き、単純にふりかけとしても美味しいです。

 

 

〇家庭の焼きそばとペヤングソース焼きそばにかいこのふりかけ

それぞれふりかけをかけた物を食べ比べてみると、カップ焼きそばはよりジャンクに家庭の焼きそばには豊かな風味とスパイシーさをプラスされてどちらもかなり効果ありです。


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焼きそばソースがしっかりしている分、かいこをそのまま食べた時に感じた独特な風味を感じづらくなり、焼きそば自体にも香ばしさや食感がプラスされて互いに美味しさを引き出しています。焼きそばとかいこのベストコンビネーション。

家庭の焼きそばだと肉やキャベツ、野菜が入って食感も栄養も取りやすい分、栄養の偏りがちなペヤングのほうがこのふりかけはおススメかなと個人的に感じました。インスタントだと麺も柔らかいのでサクサクとした食感がアクセントになりますし、付属のあられとも近いような食感なので相性が非常に良いです。

 

【初めての昆虫食セット:福島・ソース味 二本松こおろぎ】

こちらは初心者セットの中では最も食べるハードルが高いのではないかなと思います。見た目に抵抗感を感じる方も多いのではないでしょうか。

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しかし、見た目に反して味は非常に食べやすいです。説明によると福島名物のソースカツ丼にちなんだソース味らしく、かなり甘めのフルーティかつスパイシーな味わいです。食感もパリパリで、食感や香り含め一番イメージに近いのは小魚でしょうか。かなりしっかり噛まないと足などの細い部分が歯茎や喉に刺さりそうなのが唯一(?)の欠点ですが、よく噛むことで小腹を満たすにはちょうどいいかもしれません。

ちなみに顔を見てしまうとだいぶ食べにくくなります。目を見ずに箸でつまんで食べれば脳が食材認定してくれますが、指で摘んで顔を見てしまうとかなり昆虫っぽさに抵抗を感じてしまうので注意です。

 

食べるラー油とこおろぎ(ソース味)の冷ややっこ

こちらは後で紹介する麻辣味のこおろぎに影響を受けて作ってみました。

作り方も至って単純で、食べるラー油とこおろぎを軽く和えたものを豆腐にのせるだけで完成です。

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まず食感の点では、こおろぎのサクサク感が食べラーのフライドガーリックとの親和性抜群です。意外と味もマッチしていて、こおろぎが甘めのソース味になることで引き出されたフルーティさと香辛料の相性が非常に良く、全体的にさらに深い味わいに。

今回使用した食べラーは山椒・花椒が入っていて痺れるタイプのものだったので、山椒系の爽やかな香りとこおろぎとのマッチングがいい可能性もありますね。辛いものが好きな人にはおすすめのアレンジです!

 

〇トマトのポン酢漬けとこおろぎ(ソース味)の和え物

トマトの酸味と合うとサイトで紹介されていたため、湯むきして砂糖とポン酢で軽く漬けておいたトマトと和えてみました。

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私はトマトの青臭さが苦手なのですが、それとこおろぎの独特な風味がぶつかって相殺され、ソース味のフルーティさに吸収されてしまうという不思議な現象が起こりました。トマトもこおろぎも、合わさることでクセがなくなりかなり食べやすい雰囲気になっているように感じます。


両者を食べてはじめて気づいたのですが、こおろぎの後味はトマトの後味とそう遠くないようにも感じられるため、そのおかげで風味が変化したのでしょうか…。

今回は漬けたトマトを用意しましたが、こおろぎのうま味を生かしてそのままの冷やしトマトやトマトドレッシング、サラダのトッピングとしても使用してもよさそうです。こおろぎを食べる機会がありましたら、ぜひ一度トマトと食べてみてはいかがでしょうか?

 

・【昆虫あられ コオロギ】

こちらはセットと一緒に単品で購入しました。


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こおろぎが一部は生地に練り込まれ、一部はこおろぎ塩として振りかけられているため、見た目のこおろぎ感はかなり抑えられていて口に運びやすいです。

味もあっさりとした塩味という印象で、こおろぎが邪魔をすることもなくえび塩のようなうま味の出し方だなと感じました。

 

コンセプトとしても「主役はお米であくまでコオロギは引き立て役」という考えがあるそうで、HARD BUGよりももっと昆虫食初心者向けといった感じでしょうか。スーパーでおせんべいコーナーにあっても不思議じゃないくらいには馴染みやすい味です。

 

 

・【昆虫煮干し 埼玉嵐山こおろぎ】

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かなりインパクトのあるピリ辛麻辣味です。しっかり辛めでスナックのように食べられます。

 

落花生も入っており、昆虫特有の香ばしさとのコンビネーションもバッチリです。二本松コオロギのソース味は甘めでフルーティかつあっさりした味わいでもあったので、これくらいスパイシーな方が人によっては食べやすいのかも?

 

二つを比較すると、ソース味の方がコオロギのうま味やフルーティさを、麻辣味のほうがコオロギの香ばしさや後味を味わえるかなと思います。もしかしたら産地によって味わいが若干変化する可能性も捨てきれません。

 

〇嵐山こおろぎとたたききゅうりのピリ辛和え物

こちらもサイトの紹介に従って調理してみました。軽くごま油でこおろぎを炒めてから、たたいたきゅうりと胡椒、ラー油を軽く振って馴染ませるだけです。

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これは簡単かつしっかりと美味しいので、おつまみに最高ですね!一度炒めたことによってこおろぎがよりクリスピーな食感になり、きゅうりの歯ごたえとの相性も非常に良いです。元々のこおろぎ独特の香りも、辛みと相まって中華風なスパイスなのかな?というくらいには馴染みます。ピーナッツも火を通すことでシャキシャキとした食感を楽しめ、手間のわりに一品としての完成度がかなり高いです。

 

 

・【バンブーワーム】

個人的に芋虫や幼虫などのむちむちした虫が苦手なので、克服のために買ってみました。

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パッケージには蚕のようなむちむちとした白い姿のバンブーワームが…しかし、袋から取り出してみるとその姿は乾燥して少し平べったくなっており、かなり細長い状態だったので意外と見た目は大丈夫そうでした。目も分かりにくいですしね。

 

食べてみると、サクッじゅわっとした食感で、油?脂?が染み出します。脂質といっても割とさらっとしており、オリーブオイルやナッツ類の油などに近いようなコクとクリーミーを感じます。

独特の風味も合わさって、どちらかといえば大豆のような、豆乳のような濃密さでしょうか。小さめなのでそのままでもパクパクいけますが、醤油やポン酢をつけてみると油感がさっぱりしつつクリーミーさもしっかり引き出されて美味しかったです。脂質が多いのでわさび醤油も中々良かったです。

 

こちらで一番特徴的なのは植物性の油感でしょうか。これはカイコのさなぎを食べた時の独特の風味と近く感じました。先程も挙げたようにオリーブ、ナッツ、大豆などの植物性油分のようなさらっとしたものですが、この油感が苦手な人もいるかもしれません。コクとクリーミーさを味わうために塩味の強いもの、酢などのさっぱりしたもの、スパイシーなものと合わせて食べるのが個人的にはおススメかなと思います。

 

〇ポン酢漬けトマトのバンブーワーム添え

先程の二本松こおろぎの時と同じ漬けトマトです。

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さっぱりしたトマトに対してバンブーワームの油分がコクを出して味が丸くなる感じで、こおろぎとはまた違った美味しさです。トマトの柔らかさとワームの主張しすぎないサクサク感がお互い邪魔をしません。ポン酢でジュレを作って、そこに砕いたワームを混ぜればもっと食べやすいかもしれないです。

 

 

・後編へ続く

前編はここまでにしておきましょう。続きは後編へどうぞ。

【昆虫食レビュー・後編】はじめての虫(チュウ) - 着脱式ふくらはぎ

後編ではサイズの大きな広島こおろぎや昆虫食に慣れてきた人向けのタガメなど、ギアが一段階上がった商品を紹介していきます。